弊社で制作販売している商品を実際にお使い頂いているユーザー様に、どのような用途でご使用頂いているかをレポートします。
ピーナッツスケール機に注ぐ情熱と技術。②
次は機体に貼りこむ紙貼りの準備。紙を貼る生地にはクリヤーラッカーをシンナーで3倍に薄めた物を塗り、水性の糊を使うので防水処理と生地の毛羽立ちを押えておきます。

紙を機体にそのまま貼ってしわ取りの霧吹きをすると、紙が強力に収縮して翼胴体に歪みが出て失敗に終わるのを防ぐため、事前にプレシュリンク(霧吹きで収縮)させます。写真は木枠に紙を張りシュリンク中です。
そしてシュリンクした紙を機体のフレームに貼り付けていきます。


飛行機の重要な情報であるレジストレーションレター(レター)を接着転写シートを使い、レターを作ります。レターは世界中の民間航空機が安全に飛ぶ為に国連の中に有る国際民間航空機機構に加盟しており、飛行機を登録申請してレターを交付され、翼胴体尾翼に明記する記号番号です。
いよいよここから接着転写シート1を使用していきます。ではその制作方法をご紹介しましょう。
ずレター用の色紙を用意します。黒なので翼紙にエアーブラシで着色した物を使います。接着転写シートを必要な大きさにカットしてそれに紙を貼りますが、セパレーターを全部剥がして貼り付けようとするとほぼ失敗します。其処でセパレーターの端っこを1センチくらい捲り確りと折り癖を付けておきます。


ゆっくりセパレーターを引き、レターを転写シートに密着させてから丁寧に文字を切り、周辺の余白を取り除取り除いていきます。

続いて出来上がったレターを機体に貼り付けていく作業を行います。
※貼り付けている機体は「ピッツ・スペシャルS2A」とは異なる機体「ドルニエコメット」です。
先ずレター原稿を翼の上に置き位置決めをし、レター文字の順番を書いたマスキングテープを貼り付け、 そのテープに沿ってレターシール文字を配置して貼り込みます。貼り込み方法はレター用の紙を接着転写シートの上に貼る時と同じ考えで文字は一字ずつ切り離します。


その文字シールの先端を約8〜1センチ程捲り捲った部分のセパレーターを切り取ります。其れを位置指定のマスキングテープに全体の歪みなど確認の上貼り付けます。
ピッツ・スペシャルS2の胴体と翼のカラーリングが終わった状況です。




翼の3色ライン、主翼上面のロゴタイプ、文字、翼下面のレター、胴体のゴールドラインなどは全て接着転写シート1を使用しております。3色ラインとカナダ空軍国籍マークも接着転写シートの2重貼りです。